リスク管理 心不全の分類 心不全には様々な分類があることが知られている。 例を挙げると、心不全の病期別の分類(急性心不全、慢性心不全)や低下する心機能による分類(収縮不全、拡張不全)、症状や身体所見から左右に分ける分類(左心不全、右心不全)、さらに身体活動による分類(NYHA心機能分類Ⅰ度~Ⅳ度)、左室駆出率(LVEF)による分類(HFrEF、... 2024-08-31
地域包括ケア 介護施設を地域に拓(ひら)くとは? 本稿はいつもと少し違った視点で書いていこうと思う。 介護施設とまちづくり・地域づくり。 と聞くと相交わることがなさそうに感じる方も多いのではないか。 しかし最近は介護施設で働くリハビリテーション職種も多くなってきており、地域づくり、まちづくりというワードも沢山聞かれるようになってきたと筆者は感じている。 介護施設の利用... 2024-08-31
解剖学 バランスが悪いを考えてみる はじめに バランス能力の低下は、ADLのレベルを上げるために非常に重要な問題である。バランス能力の低下を引き起こす要因には様々なものがあるため、それぞれの問題に対して適切に評価を行い、適切に介入しないとADLの改善は難しい。私もよく同様の問題に直面したが、何となく歩行練習やタンデム歩行、片脚立位練習を繰り返すだけになっ... 2024-07-31
リスク管理 心房細動の包括管理 日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドラインより、『不整脈治療』の2024年JCS/JHRS ガイドラインフォーカスアップデート版が発表された(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/03/JCS2024_Iwasaki.pdf)。 このガイドライ... 2024-07-31
疼痛 高齢者を悩ます脊柱管狭窄症とその対処法 脊柱管狭窄症とは、脊柱管が狭くなる整形疾患である。 50歳代から徐々に増え始め、60~70歳代が好発年齢である。 高齢者の10人に1人は腰部脊柱管狭窄症であり、推定患者数は約580万人と言われている。 腰部脊柱管狭窄症は筋膜性腰痛と異なり、症状が多彩でQOLの低下をきたしやすく、高齢者や家族を悩ませる要因になりやすい。... 2024-07-31
筋力トレーニング 座位姿勢において体幹機能を高めるためのポイント 体幹機能は歩行、起立、リーチ動作など、各種動作において重要な機能なのは言うまでもない。 また、体幹機能が土台となって、上肢のリーチや下肢の振り出しなど、上下肢の筋出力が発揮されるため、体幹機能が機能的に働くことは必須である。 そんな重要な体幹機能を座位から高めるための介入方法を今日は考えてみる。 まず、座位のメリットと... 2024-06-30
リスク管理 心房細動について 心房細動(atrial fibrillation:AF)は、高齢者を対象とした臨床場面で最もよく遭遇する不整脈であろう。 持続性の不整脈としては、不整脈の中で最も多く、絶対性不整脈ともいわれる。 本邦におけるAF患者数は、約90~100万人と推定されており、その有病率は年齢とともに上昇することで知られる。 AFの診断は... 2024-06-25
解剖学 変形性股関節症の原因と初期症状 変形性股関節症は臼蓋の形態学的な不適合や形成不全などが股関節の不安定性を引き起こし,周囲の関節滑膜や関節包に対して物理的炎症を起こすことで生じると考えられる。 臼蓋形成不全は股関節の臼蓋の形成が不十分で浅いことにより、大腿骨頭を十分に覆うことができない病態である。 先天的要因が多いが、一部は後天的な要因で生じると言われ... 2024-06-25
運動学 足関節内側捻挫とは 足関節内側捻挫とは、足首を内側にひねること(足関節外反)で起こる靭帯損傷である。 多くの症例では三角靭帯を損傷する(図1)。 三角靭帯は、3つの異なる部分で構成されている。 この靭帯は3つの表在繊維の扇状の基部となって三角靭帯の頂点は内果に付着している。 三角靭帯の主要な機能は距腿関節、距骨下関節、距舟関節による外返し... 2024-05-31
ADL トイレ動作について 私たちセラピストは「できるADL」を「しているADL」に変えていくことが目的の一つである。その目的を達成するためにはADLをどのように分析していくのかということが重要になる。 今回は「トイレ動作」について分析していこうと思う。 ●トイレ動作の重要性 私はADLの中でも特にトイレ動作を重視している。 なぜならば、ADLの... 2024-05-26