リスク管理 モニター心電図の基本 モニター心電図は、『不整脈』を評価・検出することができ、リスク管理をする上で欠かせないツールである。 したがって、患者の状態が変化しやすい様々な疾患の(超)急性期や心臓リハビリテーション等の場面で多用されている。 ここでひとつ断っておくが、モニター心電図はあくまで『不整脈』を評価するために使用するものであり、心筋梗塞や... 2024-11-30
疼痛 肩関節の滑液包炎の評価と介入 肩関節周囲炎の主たる原因の一つとして滑液包炎がある。 特に、肩峰下滑液包炎と三角筋下滑液包炎が問題となることが多い(図1)。 一般的に滑液包は機械ストレスが増加することにより損傷し、その結果、滑液包が腫脹することにより、疼痛が生じる。 肩峰下における肩峰と上腕骨の衝突による肩峰下滑液包炎、三角筋の過用による三角筋下滑... 2024-11-30
筋力トレーニング 中殿筋をトレーニングする前に機能解剖を知ろう! 中殿筋の解剖学と臨床的重要性 中殿筋は、トレンデレンブルグ徴候や膝の内反変形、痛みとの関連が指摘されている筋肉であり、注目される部位の一つである。特に膝変形性関節症(OA)や股関節疾患において重要性が高い。 教科書的な中殿筋の位置は殿部の真横にあるイメージであるが、実際には後方まで広がりを持つ。 このため、一般的な中殿... 2024-11-30
リスク管理 肝疾患の動向と病名変更 本年度の診療報酬改定において、肝臓リハビリテーションの加算について検討されていたようであるが、結果的には見送られることとなった。 しかし、その必要性については粛々と高まっているように感じる。 そこで本稿では、近年の肝疾患の動向や最新の病名変更などについてまとめてみたい。 近年、肝硬変や肝がんの原因疾患として多くの割合を... 2024-10-31
疼痛 膝関節の屈曲制限因子を考える 中高年者になると膝関節屈曲制限を生じる人は多い。 膝関節屈曲制限は立ち上がり、階段昇降だけでなく、正座、自転車などの動作にも悪影響を与え、日常生活や仕事の質を低下させることが多い。 正座や自転車等の動作では膝関節屈曲角度は130°以上必要となり、正常可動域以上の可動性が必要となる。 中高年者になれば関節可動域の制限が生... 2024-10-31
動作分析 多裂筋の機能を高めるために考えなければならないこととは? 腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰痛をはじめ、円背を呈する高齢者にも多裂筋の機能は重要である。 だが、効果的に多裂筋はどうやったら働くのだろうか? ただ体幹を伸展や回旋させれば働くのか? 大腿四頭筋や三角筋のように大きな筋肉で、可動性も大きい関節に働く筋肉ではないので、そのように単純にはいかないと筆者は考える。 今回... 2024-10-20
認知症 認知症になりやすい習慣・環境とは? 〇はじめに 私は通所介護に現在勤めており、認知症のある患者様と接する機会が多くある。 そのなかで、70代で認知症になってしまう患者様や90代でも年齢相応な認知機能を維持している利用者様に出会うことがある。 そうした患者様に接していて、『認知症を発症する患者様と発症しない患者様には生活習慣や生活環境に何か違いがあるのかな... 2024-09-30
疼痛 何の原因もなく急に関節が腫れてきた!?それは結晶誘発性関節炎かも! 関節痛は年齢を問わず発生し、痛みや腫れを伴いADLやQOLを低下させる。 関節痛を発生させる代表的な疾患は外傷性の損傷や慢性的な変形性関節症である。 これらは外力により、骨や靭帯などの組織が損傷することが原因である。 組織損傷の場合、レントゲン、MRIの画像検査や整形外科学的検査により比較的容易に確定診断がつきやすい。... 2024-09-25
リスク管理 運動耐容能の評価(身体活動能力質問表) 筆者は心臓リハビリテーション(以下、心リハ)に従事しているため、心疾患患者における運動耐容能の評価は極めて重要であると考えている。 さらに言うなら、心疾患患者だけでなく(疾患にこだわることなく)すべてのリハビリ対象者の運動耐容能を把握することが重要であると言い切っていいと考えている。 運動耐容能は生命予後と関連すること... 2024-09-25
疼痛 高齢者に好発する膝関節の水腫 加齢に伴い全身の関節機能が低下するが、特に膝関節の機能障害は高齢者に好発する問題である。 膝関節の機能障害を助長する問題として関節水腫がある。 関節全体は関節包に覆っており、その内部を関節腔と言う(図1)。 関節腔には少量の関節液が入っており、関節液は正常であれば淡黄色透明である。 関節液には骨表面の摩擦を減らすこ... 2024-08-31