理学療法評価 肩関節の筋皮神経障害 筋皮神経障害は、肩関節や上腕の機能に影響を及ぼす神経障害のひとつであり、特にスポーツや外傷による肩関節周囲炎に伴って発生することが多い。 筋皮神経は腕神経叢の外側神経束から分岐し、主に上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋の運動を支配するとともに、前腕外側の感覚も担っている。この神経が障害を受けると、肩関節の運動制限や筋力低下、... 2025-02-27
リスク管理 運動負荷心電図について 運動負荷心電図検査は慢性冠動脈疾患において、虚血性心疾患の診療に用いられている。 その臨床上の目的は、冠動脈狭窄の評価・診断(狭心症の有無)や心筋梗塞後の心筋虚血の評価、冠動脈疾患の重症度の評価、予後予測の評価、冠動脈血行再建術の適応の評価、治療効果の判定、冠攣縮の誘発などである。 このうち最も重要なものは、冠動脈狭窄... 2025-02-27
認知症 応用行動分析学を用いた認知症患者の問題行動への介入 はじめに 認知症患者において暴言や拒食といった問題行動は、リハビリテーションの進行を妨げる要因となることが指摘されている1)。 これらの行動は、患者自身の健康を損なうだけでなく、介護者や医療従事者の負担を増大させるため、効果的な介入方法の確立が求められている。 応用行動分析学(Applied Behavior Anal... 2025-02-27
解剖学 足関節背屈可動域制限を改善するポイントは底屈を出していくこと...?! はじめに 足関節背屈制限は、特に脳卒中後の患者によく見られる問題の一つである。 しかし、ストレッチや拮抗筋の収縮を取り入れても、なかなか改善しないことも多い。 背屈方向へストレッチを行っても可動域が変わらない、あるいは背屈の自動運動を試みても適切な収縮が得られないといったケースは珍しくない。 このような場合、腓骨筋群の... 2025-01-29
理学療法評価 腰部脊柱管狭窄症の術後後遺症 腰部脊柱管狭窄症の手術後に、下肢のしびれや筋力低下が残存する症例がいる。 そのような患者は、「手術をしたのによくならなかった」「手術は失敗したのではないか?」と不満を漏らす人が多い。 しかし、腰部脊柱管狭窄症の手術後に現れる後遺症は、珍しいものではない。 手術前に長期間にわたって神経症状がある場合、圧迫された神経の損傷... 2025-01-29
筋力トレーニング 協調性運動について 協調性運動とは、『合目的的かつ円滑に行われる運動』である。すなわち、ある課題を実行するときに、身体内の複数の要素を適切にコントロールし、効率的に遂行することである。 一般的に運動の発現は、①運動の欲求・動機の形成にはじまり、②運動戦略の形成、③運動プログラムの形成、④運動の実行といったシークエンスとなる。 ①は、大脳辺... 2025-01-29
動作分析 臨床において重要なのは介入方法ではなく”評価" 臨床で、痛みや筋出力の低下など、ADLを獲得していく上でそういった問題点がある。 だが、問題だとは分かっていても、中々改善できない…こんな悩みが臨床でないだろうか。 ・痛いのは分かるがどうしていいか分からない ・筋力運動を続けても全然筋力が上がらない ・何やっても良くならないから結局マッサージしかできない この悩みの原... 2024-12-31
リスク管理 モニター心電図の電極貼付位置の特徴 本稿は、モニター心電図における電極の貼付位置の特徴について解説させていただく。 モニター心電図は読者の皆さんもご存知のように、12誘導心電図と比較し電極の数が少なく簡易的に不整脈を評価・検出することができる。 また、入院中の病棟であれば必要に応じて、入浴時以外はモニター心電図で管理したり、心臓リハビリであればリハビリ時... 2024-12-30
サルコペニア 恐ろしい廃用性筋萎縮 廃用性筋萎縮はギプス固定や疼痛による関節の不動化、長期臥床により、筋原線維の萎縮、筋組織の脂肪変性、筋肉の脱力性の増加などの生理学的変化が生じることである。 廃用性筋萎縮はタイプⅠ(遅筋線維)が優位に減少すると言われている。 タイプⅠ線維は姿勢保持筋に多いため、廃用性筋萎縮が生じると立位、歩行などでアライメント異常や持... 2024-12-30
リスク管理 モニター心電図の基本 モニター心電図は、『不整脈』を評価・検出することができ、リスク管理をする上で欠かせないツールである。 したがって、患者の状態が変化しやすい様々な疾患の(超)急性期や心臓リハビリテーション等の場面で多用されている。 ここでひとつ断っておくが、モニター心電図はあくまで『不整脈』を評価するために使用するものであり、心筋梗塞や... 2024-11-30