解剖学 足関節背屈可動域制限を改善するポイントは底屈を出していくこと...?! はじめに 足関節背屈制限は、特に脳卒中後の患者によく見られる問題の一つである。 しかし、ストレッチや拮抗筋の収縮を取り入れても、なかなか改善しないことも多い。 背屈方向へストレッチを行っても可動域が変わらない、あるいは背屈の自動運動を試みても適切な収縮が得られないといったケースは珍しくない。 このような場合、腓骨筋群の... 2025-01-29
理学療法評価 腰部脊柱管狭窄症の術後後遺症 腰部脊柱管狭窄症の手術後に、下肢のしびれや筋力低下が残存する症例がいる。 そのような患者は、「手術をしたのによくならなかった」「手術は失敗したのではないか?」と不満を漏らす人が多い。 しかし、腰部脊柱管狭窄症の手術後に現れる後遺症は、珍しいものではない。 手術前に長期間にわたって神経症状がある場合、圧迫された神経の損傷... 2025-01-29
筋力トレーニング 協調性運動について 協調性運動とは、『合目的的かつ円滑に行われる運動』である。すなわち、ある課題を実行するときに、身体内の複数の要素を適切にコントロールし、効率的に遂行することである。 一般的に運動の発現は、①運動の欲求・動機の形成にはじまり、②運動戦略の形成、③運動プログラムの形成、④運動の実行といったシークエンスとなる。 ①は、大脳辺... 2025-01-29
動作分析 臨床において重要なのは介入方法ではなく”評価" 臨床で、痛みや筋出力の低下など、ADLを獲得していく上でそういった問題点がある。 だが、問題だとは分かっていても、中々改善できない…こんな悩みが臨床でないだろうか。 ・痛いのは分かるがどうしていいか分からない ・筋力運動を続けても全然筋力が上がらない ・何やっても良くならないから結局マッサージしかできない この悩みの原... 2024-12-31
リスク管理 モニター心電図の電極貼付位置の特徴 本稿は、モニター心電図における電極の貼付位置の特徴について解説させていただく。 モニター心電図は読者の皆さんもご存知のように、12誘導心電図と比較し電極の数が少なく簡易的に不整脈を評価・検出することができる。 また、入院中の病棟であれば必要に応じて、入浴時以外はモニター心電図で管理したり、心臓リハビリであればリハビリ時... 2024-12-30
サルコペニア 恐ろしい廃用性筋萎縮 廃用性筋萎縮はギプス固定や疼痛による関節の不動化、長期臥床により、筋原線維の萎縮、筋組織の脂肪変性、筋肉の脱力性の増加などの生理学的変化が生じることである。 廃用性筋萎縮はタイプⅠ(遅筋線維)が優位に減少すると言われている。 タイプⅠ線維は姿勢保持筋に多いため、廃用性筋萎縮が生じると立位、歩行などでアライメント異常や持... 2024-12-30
リスク管理 モニター心電図の基本 モニター心電図は、『不整脈』を評価・検出することができ、リスク管理をする上で欠かせないツールである。 したがって、患者の状態が変化しやすい様々な疾患の(超)急性期や心臓リハビリテーション等の場面で多用されている。 ここでひとつ断っておくが、モニター心電図はあくまで『不整脈』を評価するために使用するものであり、心筋梗塞や... 2024-11-30
疼痛 肩関節の滑液包炎の評価と介入 肩関節周囲炎の主たる原因の一つとして滑液包炎がある。 特に、肩峰下滑液包炎と三角筋下滑液包炎が問題となることが多い(図1)。 一般的に滑液包は機械ストレスが増加することにより損傷し、その結果、滑液包が腫脹することにより、疼痛が生じる。 肩峰下における肩峰と上腕骨の衝突による肩峰下滑液包炎、三角筋の過用による三角筋下滑... 2024-11-30
筋力トレーニング 中殿筋をトレーニングする前に機能解剖を知ろう! 中殿筋の解剖学と臨床的重要性 中殿筋は、トレンデレンブルグ徴候や膝の内反変形、痛みとの関連が指摘されている筋肉であり、注目される部位の一つである。特に膝変形性関節症(OA)や股関節疾患において重要性が高い。 教科書的な中殿筋の位置は殿部の真横にあるイメージであるが、実際には後方まで広がりを持つ。 このため、一般的な中殿... 2024-11-30
リスク管理 肝疾患の動向と病名変更 本年度の診療報酬改定において、肝臓リハビリテーションの加算について検討されていたようであるが、結果的には見送られることとなった。 しかし、その必要性については粛々と高まっているように感じる。 そこで本稿では、近年の肝疾患の動向や最新の病名変更などについてまとめてみたい。 近年、肝硬変や肝がんの原因疾患として多くの割合を... 2024-10-31