筋力トレーニング 座位姿勢において体幹機能を高めるためのポイント 体幹機能は歩行、起立、リーチ動作など、各種動作において重要な機能なのは言うまでもない。 また、体幹機能が土台となって、上肢のリーチや下肢の振り出しなど、上下肢の筋出力が発揮されるため、体幹機能が機能的に働くことは必須である。 そんな重要な体幹機能を座位から高めるための介入方法を今日は考えてみる。 まず、座位のメリットと... 2024-06-30
解剖学 変形性股関節症の原因と初期症状 変形性股関節症は臼蓋の形態学的な不適合や形成不全などが股関節の不安定性を引き起こし,周囲の関節滑膜や関節包に対して物理的炎症を起こすことで生じると考えられる。 臼蓋形成不全は股関節の臼蓋の形成が不十分で浅いことにより、大腿骨頭を十分に覆うことができない病態である。 先天的要因が多いが、一部は後天的な要因で生じると言われ... 2024-06-25
疼痛 なるべくシンプルに腰痛について考えてみる 本稿ではなるべくシンプルに腰痛について考えるための捉え方をまとめてみる。 多裂筋が、椎間板が、椎間関節が、カップリングモーションが、など、細かく見ようと思えばどれだけでも細かく見ることはできるが、思考が複雑化しすぎると、目的が曖昧になってしまい、結果あまり良くならないことも多々ある。 なので、まずはなるべく思考をシンプ... 2024-04-29
疼痛 腱板損傷の基礎知識 腱板断裂の評価や治療するにあたり知っておきたい基礎知識を解説する。 ●腱板損傷の概要 腱板の損傷・断裂が生じる基盤には、加齢による腱板の変性がある。 腱板断裂は完全断裂と部分断裂に分類される。 一般的に完全断裂時には手術が推奨され、部分断裂は保存療法が選択されることが多い。 また、40 歳以上では自覚症状に乏しいにも... 2024-03-29
解剖学 肩関節 関節唇損傷について ●肩関節 関節唇損傷とは 肩関節は上腕骨の骨頭と肩甲骨の関節窩で構成されている。 関節窩の面積は骨頭の25%~40%しかないため可動域という利点と不安定性という不利を有している。 そのため、関節窩の辺縁に付着する軟骨である関節唇が、接触面積を広げ、かつ、関節を深くすることで肩関節の安定化させている。 関節唇は前上方、後... 2023-10-02
疼痛 足の痺れについて 臨床では、高齢者から「足にしびれを感じる」という訴えは多い。 リハビリ職種が「足がしびれる」と聞くと短絡的に「椎間板ヘルニア」や「坐骨神経痛」と考えてしまうが、それ以外にも様々な原因がある。 原因①:脊柱管狭窄症 脊柱管の中には脳から続く「神経」が通過しているが、椎間板、椎間関節、黄色靭帯の変形が生じると脊柱管内で神経... 2023-08-30
解剖学 肩関節周囲炎の好発部位である腱板疎部について 肩関節周囲炎や肩関節外傷が生じた場合、疼痛の原因となる好発部位に腱板疎部がある。 腱板疎部とは烏口上腕靱帯や上関節上腕靱帯などから構成される空間で腱板が被覆していないのが特徴である(図1)。 腱板疎部には肩関節の前方関節包や関節上腕靭帯が存在している。 投球動作などの肩関節の急激な外旋動作や、加齢に伴う前方関節包や関節... 2023-06-01
解剖学 烏口上腕靭帯について 肩関節周囲炎や肩関節の術後などでは、肩関節外旋可動域制限が必発する。 肩関節外旋可動域制限は肩関節外転を阻害し、更衣動作などを著しく阻害する。 そのため、臨床では肩関節外旋可動域制限の改善は極めて重要である。 肩関節外旋制限の要因は以下のようなものが考えられる。 ●1stポジション ・靭帯 烏口上腕靭帯 上関節上腕靭帯... 2023-04-30
解剖学 関節の構造と機能 運動器疾患に関わる理学療法士や作業療法士、柔道整復師などに知っておいていただきたい関節の機能解剖についてまとめた(表)。 関節可動域(Range of motion:ROM)の制限因子を考える際やROM練習を実施する際の参考にしていただければと思う。 関節は、骨(関節面)、関節軟骨、関節靭帯、関節包などから構成されてい... 2023-03-01
リスク管理 腎機能障害を理解する上で知っておきたい知識 本稿では、腎機能障害を理解する上で知っておきたい腎臓の解剖学および生理学について解説する。 腎臓は、生体内において尿を生成する過程で水分量を調整し、恒常性(ホメオスタシス)を維持する臓器である。 腎臓における尿生成のための機能的構成単位のことをネフロン(腎単位)という(図)。 ネフロンは、1つの腎小体(マルピギー小体)... 2023-01-30