リスク管理 胸水が溜まる原因とリハビリ上のリスク管理 胸水とは、肺を覆う臓側胸膜と胸壁側の壁側胸膜の間にある胸腔内に液体が異常に貯留する状態を指す(図1)。 正常でも少量の胸水は存在し、肺の滑らかな動きを助ける役割を果たしているが、過剰に貯留することで肺の膨張が妨げられ、呼吸困難や胸部圧迫感などの症状を引き起こす。 リハビリテーションを実施する上で、この胸水の病態生理と原... 2025-05-27
リスク管理 高齢者の息切れ評価で押さえるべき視点とは? 高齢者における「息切れ」は、日常生活の質を大きく左右する重要なサインである。 階段を上る、布団をたたむ、買い物に出かけるなどの日常動作での息切れは、加齢に伴う身体機能の低下に加え、潜在する疾患の兆候である可能性がある。 呼吸困難は、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、貧血、腎不全など、さまざまな疾患に由来... 2025-04-30
理学療法評価 肩関節の筋皮神経障害 筋皮神経障害は、肩関節や上腕の機能に影響を及ぼす神経障害のひとつであり、特にスポーツや外傷による肩関節周囲炎に伴って発生することが多い。 筋皮神経は腕神経叢の外側神経束から分岐し、主に上腕二頭筋、上腕筋、烏口腕筋の運動を支配するとともに、前腕外側の感覚も担っている。この神経が障害を受けると、肩関節の運動制限や筋力低下、... 2025-02-27
理学療法評価 腰部脊柱管狭窄症の術後後遺症 腰部脊柱管狭窄症の手術後に、下肢のしびれや筋力低下が残存する症例がいる。 そのような患者は、「手術をしたのによくならなかった」「手術は失敗したのではないか?」と不満を漏らす人が多い。 しかし、腰部脊柱管狭窄症の手術後に現れる後遺症は、珍しいものではない。 手術前に長期間にわたって神経症状がある場合、圧迫された神経の損傷... 2025-01-29
動作分析 臨床において重要なのは介入方法ではなく”評価" 臨床で、痛みや筋出力の低下など、ADLを獲得していく上でそういった問題点がある。 だが、問題だとは分かっていても、中々改善できない…こんな悩みが臨床でないだろうか。 ・痛いのは分かるがどうしていいか分からない ・筋力運動を続けても全然筋力が上がらない ・何やっても良くならないから結局マッサージしかできない この悩みの原... 2024-12-31
理学療法評価 形態測定(下肢長)について 本稿では、理学療法評価の1つである形態測定のうち『下肢長』について、その目的や脚長差が生じている際の基本的な解釈(原因部位や疾患)を解説する。 下肢長を測定する目的は、①左右の下肢長の比較、②骨折の有無や転移・偽関節の有無、③股関節・膝関節の拘縮・変形の有無、④股関節脱臼やペルテス病などによる脚長差などの身体情報を得る... 2023-08-28