リスク管理 運動耐容能の評価(身体活動能力質問表) 筆者は心臓リハビリテーション(以下、心リハ)に従事しているため、心疾患患者における運動耐容能の評価は極めて重要であると考えている。 さらに言うなら、心疾患患者だけでなく(疾患にこだわることなく)すべてのリハビリ対象者の運動耐容能を把握することが重要であると言い切っていいと考えている。 運動耐容能は生命予後と関連すること... 2024-09-25
リスク管理 心不全の分類 心不全には様々な分類があることが知られている。 例を挙げると、心不全の病期別の分類(急性心不全、慢性心不全)や低下する心機能による分類(収縮不全、拡張不全)、症状や身体所見から左右に分ける分類(左心不全、右心不全)、さらに身体活動による分類(NYHA心機能分類Ⅰ度~Ⅳ度)、左室駆出率(LVEF)による分類(HFrEF、... 2024-08-31
リスク管理 心房細動の包括管理 日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドラインより、『不整脈治療』の2024年JCS/JHRS ガイドラインフォーカスアップデート版が発表された(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2024/03/JCS2024_Iwasaki.pdf)。 このガイドライ... 2024-07-31
リスク管理 心房細動について 心房細動(atrial fibrillation:AF)は、高齢者を対象とした臨床場面で最もよく遭遇する不整脈であろう。 持続性の不整脈としては、不整脈の中で最も多く、絶対性不整脈ともいわれる。 本邦におけるAF患者数は、約90~100万人と推定されており、その有病率は年齢とともに上昇することで知られる。 AFの診断は... 2024-06-25
内科疾患 糖尿病診療ガイドライン2024 つい先日、一般社団法人 日本糖尿病学会から『糖尿病診療ガイドライン2024』(以下、改訂版)が刊行された。 前版の『糖尿病診療ガイドライン2019』から約5年の月日を経ていたので、その内容には個人的に非常に楽しみであった。 そのため本稿では、筆者自身が私見で気になった内容(糖尿病の診断基準と運動療法)について紹介してい... 2024-05-26
リスク管理 ウォームアップとクールダウン 運動療法を開始あるいは終了する際の、ウォームアップとクールダウンの重要性についてまとめてみたい。 筆者は、主に心臓リハビリテーションに従事していることから、このような知識は臨床上、リスク管理をする意味において非常に重要であると考えている。 【ウォームアップ】 ・身体を安静から運動へ移行させる準備段階であり、骨格筋を収縮... 2024-03-07
サルコペニア ウレミックサルコペニアについて 本稿では、慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)に伴う『ウレミックサルコペニア』について、その概念や病態メカニズムを解説する。 ウレミックサルコペニアとは、CKDの進行によって起こる尿毒症(uremia)が原因で発症するサルコペニアのことである。 尿毒症は、「末期腎不全(end-stage ... 2024-02-29
リスク管理 心不全診療に関する血中BNPとNT-proBNP値が改訂されました 本稿では、2023年10月に日本心不全学会から発表された『血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント2023年改訂版』について、解説させていただこうと思う。 この度のステートメントの主な変更点は、1)BNP/NT-proBNPのカットオフ値、2)BNP/NT-proBNPを用いた心不全管理の... 2023-12-31
内科疾患 心肺運動負荷試験の基礎知識 心肺運動負荷試験(Cardiopulmonary Exercise Testing:CPX)について、非常に基礎的な内容について投稿する。 CPXは呼気ガス分析を併用し、運動負荷としてはランプ負荷(漸増負荷)を用いて行う運動負荷試験である。 負荷装置として用いる機器は、自転車エルゴメータかレッドミルエルゴメータを使用す... 2023-11-29
内科疾患 バスキュラーアクセスの種類 血液透析(hemodialysis:HD)を行う上で欠かすことのできないバスキュラーアクセス(Vascular access、以下VA)には、「自己血管内シャント」、「人工血管内シャント」、「動脈表在化」、「カフ型カテーテル」の4種類がある。 前2者のことを内シャント(「透析シャント」ともいう、また臨床では単に「シャン... 2023-07-28