リスク管理 脱水症の評価と予防 リハビリ職種が働く現場では「脱水症の患者」に良く出会う。 脱水症は放置すれば、命を落とすことがあるため、即時対応が必要である。 よって、適切なアセスメントを実施した上で、脱水症の患者を見逃さないようにしなければならない。 一般的に次のような所見が認めれば、脱水症の可能性が極めて高いと判断できる。 ・採血データ ヘマトク... 2022-09-29
リスク管理 なぜ、高齢者に脱水症が多いのか? 気温が高い6月から9月にかけて高齢者の脱水症リスクは非常に高い。 脱水症は命を落とすこともあり、リハビリテーション職種にとっても脱水症のリスク管理は重要である。 ここでは脱水症の脱水症のメカニズムと高齢者が脱水症になりやすい理由を解説したい。 脱水症は「体液が失われて、体に必要な水分と電解質が不足した状態」である。 水... 2022-08-22
リスク管理 下肢動脈疾患について 末梢動脈疾患(Peripheral arterial disease:PAD)、下肢動脈疾患(Lower extremity arterial disease:LEAD)、閉塞性動脈硬化症(ASO)、これらの用語について、すべてほぼ同義語で用いている場合があるかと思われる。 PADは、動脈硬化性疾患のうち大動脈疾患と冠... 2022-08-19
リスク管理 起立性低血圧について 起立性低血圧とは、臥位から立位になった際に、収縮期血圧(SBP)が20mmHg以上または拡張期血圧(DBP)が10mmHg以上低下する場合のことをいう。 臨床では患者が臥位から起き上がった際に、「めまい(立ちくらみ)がする」や「ふらふらする」といった訴えがあるときにそうであることが多い。 また高齢者では、食後に一過性に... 2022-07-06
リスク管理 危険な腹痛を見逃すな...!! 皆様は、普段の臨床の中で対象者の方に「お腹が痛い」と言われたとき、どのような対応をとるだろうか。 腹痛は日常的にもよくみられる症状であり、「便秘かな?」「お腹を下しているのかな?」とは思いつつ、いざ評価するとなると何をどのように評価すればいいのだろうかと悩まないだろうか。 腹痛は病院や診療所の外来受診で風邪・下痢・頭痛... 2022-06-30
リスク管理 ADLを低下させる水頭症に要注意 高齢者のリハビリテーションに携わっているとADLが短期間の間に低下する症例を良く経験する。 このような場合、ADLが低下する原因を特定し、速やかな対応が必要となる。 その中でも注意したい疾患が「水頭症」である。 ●水頭症 脳脊髄液(髄液)の循環障害によって、脳脊髄液が過剰に貯留したため拡大した脳室が、頭蓋骨内面に... 2022-06-19
リスク管理 進んで聴診をしよう!! 皆さんは、臨床において聴診器を使用して患者のフィジカルアセスメントを実施することに、苦手意識はないだろうか。 実際、私自身も臨床経験が浅かった頃は、聴診器を持つことすら嫌な時期があったと記憶している。 しかし、聴診器の特徴を勉強しその有用性を理解することで、徐々に慣れていき様々な患者の聴診をさせていただくという経験から... 2022-04-08
リスク管理 呼吸器・循環器障害を評価しよう 高齢者のリハビリテーションでは、重複障害について常に意識をしておく必要がある。 ADLが低下する直接的な原因は「大腿骨頸部骨折」「腰椎圧迫骨折」「脳卒中」などがほとんどであるが、高齢者の場合は「呼吸不全」「心不全」などの内科系障害を有していることが多い。 そのため、呼吸器・循環器障害へのリスク管理とそれに基づく運動負荷... 2020-03-11
リスク管理 リハビリテーションの落とし穴 確定診断を軽視してはいけません なかなか、痛みがとれない 歩行や立ち上がりが不安定になっている 物忘れやつじつまの合わない会話が多い などの症状が生じている利用者への対応に困っている方は多いのではないだろうか? 原則、リハビリテーションや機能訓練は何らの「病気」や「後遺症」に対して行うことが多く、その診断は医師により行われている。 鍼灸師・柔道整復師... 2020-02-25
リスク管理 リハビリ中の急変対応 一次救命処置 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の皆さんは、施術中に患者が最悪の事態になることを想定して治療にあたっているであろうか。 最悪の事態というのは、患者の突然の意識喪失や呼吸・心停止といった死に直結する状態のことである。 こういった場合、医療従事者としては、一次救命処置(以下、BLS)を迷うことなく実施できるように... 2020-01-20