サルコペニア ウレミックサルコペニアについて 本稿では、慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)に伴う『ウレミックサルコペニア』について、その概念や病態メカニズムを解説する。 ウレミックサルコペニアとは、CKDの進行によって起こる尿毒症(uremia)が原因で発症するサルコペニアのことである。 尿毒症は、「末期腎不全(end-stage ... 2024-02-29
サルコペニア サルコペニアの原因 サルコペニアは骨格筋量の減少だけでなく、筋力低下や身体機能低下をも含めた概念である。 では、サルコペニアはいかようにして生じるのであろうか。 サルコペニアの原因は5つあることが知られている。 すなわち、①加齢、②低活動、③低栄養、④骨格筋に悪影響を及ぼす疾患、⑤医原性である。 加齢は一次性サルコペニアに分類され、その他... 2024-02-01
サルコペニア ONSってなに? 栄養管理におけるONSとは、Oral Nutritional Supplementsの略で、「経口的栄養補助」のことである。 すなわち、通常の食事に加えて、医学的に目的のある栄養素を付加的に経口摂取することである。 食事量が減少したり低栄養に陥った際に、少量で高カロリーかつ必要な栄養素が摂取できるONSを利用する場合が... 2021-12-28
サルコペニア オステオサルコペニアについて サルコペニアと骨粗鬆症との関連性は強いとされる。 サルコペニアは、単に加齢性の骨格筋量減少を示す概念ではなく、加齢に関わらず骨格筋量減少と筋力低下、身体機能低下がみられる状態のことをいう。 また、骨粗鬆症は低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である。 骨粗鬆症による骨... 2021-12-02
サルコペニア カヘキシアについて 本稿では、あまり聞き馴染みがないと思われるカヘキシア(悪液質)について、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の先生方に対して解説をさせていただく。 カヘキシアとは、「慢性疾患を背景に生じる筋肉量の減少を主徴とする複合的な代謝障害の症候群」のことである。 そのため、カヘキシアになると身体機能の低下、生活の質(qua... 2021-08-16
サルコペニア オーラルフレイルとは何か? 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の方々がみている患者の中で、以下の項目に該当するような方はいるであろうか。 ・食事中よくむせる、食べこぼす ・食欲がない、少ししか食べられない ・柔らかいものばかり食べる ・滑舌が悪い、舌が回らない ・口の中が渇く、口臭が気になる ・歯が少ない、あごの力が劣ってきた これらの項... 2021-06-02
サルコペニア 筋肉からでるホルモンを知っていますか? 筋肉の働きは、一般的には①関節の運動、②熱の産生、③循環作用(末梢の血液を心臓へ送るポンプ作用)、④体温調整、⑤骨や関節を保護するといったところであろう。 しかし、近年は新たな作用があることが発見・証明されてきている。 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の先生方は、筋肉が『内分泌器官』であるということはご存知で... 2020-12-18
サルコペニア 老化について学ぼう! 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の対象としている患者は、その大半は高齢者が占めているのではないであろうか。 そこで本投稿では、『高齢化』すなわち『老化』について少し詳しく述べていく。 まず老化とは、「成熟期以降に加齢とともに各臓器の機能、あるいはそれらを統合する機能が低下し、個体の恒常性を維持することが不可能... 2020-10-03
サルコペニア 筋萎縮が起こる原因 筋タンパク分解亢進メカニズム 筋萎縮が起こるメカニズムを簡潔にいうと筋構成タンパクの合成が低下するか、分解が亢進するかのどちらかである。 そのどちらにおいても、筋構成タンパクが『合成<分解』のバランスになるために筋萎縮は進んでいくのである。 特に不活動期間の延長に伴い、筋構成タンパクの分解亢進に由来した変化が起こるとされている。 ここまでは、以前の... 2020-07-16
サルコペニア 筋萎縮のメカニズム 筋力(主動作筋)低下の要因は、神経学的要因と形態学的要因(筋萎縮)に分けることができる。 以前のブログで、神経学的要因についてはその詳細なメカニズムを投稿した。 しかし形態学的要因(筋萎縮)について十分な説明ができなかったので、本投稿では筋萎縮についての詳細を述べていく。 鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師の先... 2020-07-09